アイデアの良い人は世の中にたくんいるが、良いと思ったアイデアを実行する勇気のある人は少ない(ソニー創業者 故盛田昭夫氏のことば)
授業の狙い
後期授業のテーマ:新しい活動に挑戦して、やりたいことを見つけ出そう!
前期のキャリアデザイン演習Bにおいてアンケート調査を行った結果、自分の将来や就活に不安や悩みを抱えている受講生が半数以上存在していた。
後期のキャリアデザイン演習Aでは、その対策として将来や就活の不安や悩みを解消し、各自がやりたいことを見つけるために、受講生には大学に入学して初めて取り組む活動(これを『新たな挑戦』と呼ぶ)を行ってもらいたい。
新たな挑戦とは以下の①~④の項目を満たす活動である。
①大学に入学するまでにやったことがない活動、もしくは、大学に入ってから始めている活動が望ましい(大学に入学する前から行っている活動に取り組みたい場合は別途相談して欲しい)
②複数人で行う活動(アルバイトは他者と一緒に働くので複数人とみなす)
③3カ月以上関われる活動(イベント自体は一日でもそれまでの準備期間を含めても構わない、3カ月の間に複数回行われるイベントに参加するのでも構わない)
④条件を満たす活動:ボランティア、アルバイト、部活、サークル、その他長期間続けられる活動など、条件を満たさない活動:資格勉強、留学、一人旅、一人で行うスポーツなど
そこで得られたエピソードや気づきなどを他の受講生と共有しながら自己の興味関心・強みや弱み・価値観などと照らし合わせることで、自己分析と自己理解が促進され、やりたいことを見つけるために役に立てることができる。
また、授業では基礎的な能力であるコミュニケーション力、主体性、チームで働く力、前に踏み出す力、粘り強さ、傾聴する力、質問する力、考え抜く力、まとめる力、発表する力、情報収集力、情報リテラシーを身につけることを目的としており、さらに、新たな挑戦を題材にガクチカの作成を指導し、やりたいことをライフプランの作成も指導する。
将来や就活の不安や悩みを解消したい、やりたいことを見つけたい、自分にあった就職先を見つけるヒントにしたい、ガクチカの作り方を学びたいなどの意欲を持っている学生に受講してもらいたい。
履修者が到達すべき目標
授業のねらいで記載した基礎的能力を組合せることで以下の応用力を身につけることを目標とする。
①人間関係形成・社会形成能力:多様な他者を理解し、相手の意見を聴いて自分の考えを正確に伝えるとともに、自分の役割を果たしつつ他者と協力・協働して社会に参画することができる力
②自己理解・自己管理能力:自分と社会との相互関係を保ちつつ、今後の自分自身の可能性を含めた肯定的な理解に基づき主体的に行動すると同時に、自らの思考や感情を律し、進んで学ぼうとする力
③課題対応能力:仕事をする上での様々な課題を発見・分析し、適切な計画を立てて課題を処理し、解決することができる力(新たな挑戦のなかで身につけることが可能)
④キャリアプランニング能力(努力目標):やりたいことを見つけて自身の将来像を描き、実現に向けて自ら主体的に判断してキャリアを形成していく力
授業の進め方
【進め方】
ガイダンスを除いて、基本的に毎回異なるメンバーによるグループ学習を行う。グループは概ね3~6名を1グループとする。グループ分けは毎回指定される。各回では、毎回与えられるテーマに従って、グループ単位で問題を解決するための討論や作業を行う。場合によっては、それらを全体に発表する。毎回課題を与えるのでレポートを作成しmoodleから提出すること。
【時間外学習】
基本的には、テーマは各回の授業の中で完結するが、時間外にもテーマへの理解を深めるために、次回のテーマに関して示唆を与えることがある。そこでテーマに関する事前知識を調べることが必要となる。
【授業を欠席した場合】
授業を欠席した受講生は、必ずmoodleで欠席回の資料と課題を確認すること。特に、同じテーマを複数回に分けて行うグループワークでは一回欠席してしまうと他のメンバーとの理解度に差が付いてしまい議論に参加することが難しくなる。
【学外体験】
受講生には大学に入学して初めて取り組む活動(これを『新たな挑戦』と呼ぶ)を行ってもらいたい。新たな挑戦を探せない学生でボランティアに興味のある学生は、本学のサークル「まちおこし研究会」に参加することを勧める。「まちおこし研究会」は、小樽市を活動拠点として地域のコミュニティを活性化する活動を行っている。学外の社会人や地域住民や中高生と活動することで、コミュニケーションスキルが高まるとともに、エントリーシートや就活時の面接で問われる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」のエピソードに活用することができる。詳細は、まちおこし研究会のホームページ(machiken-sgu.com)、またはインスタ(machiokoshi_sgu)で確認してほしい。なお、小樽市の活動においては公共交通機関の交通費の実費を支給する。
【履修上の諸注意】
毎回スライドを使って授業を進行するが、関連する資料を配布して授業を進めることもある。最小施行人数制限あり。
履修者が10名に満たない場合は本講義は取り消しとなる。また、同内容の講義で複数クラス開講しているが、履修登録確定後のクラスの変更はできない。また、他の曜日でのクラスへの振り替えもできない。
【授業内容の変更について】
受講生の理解度や授業内容の効果検証、もしくは教材や卒業生の都合によっては、授業内容の変更や授業順の変更を行うことがある。
【成績評価の基準と方法】
・毎回の授業を100点満点で採点する。配点は出席点50点、振り返りレポート50点とする。授業回数15回の合計点が6割以上(900点以上)を合格とする。
・6回以上欠席した学生は、900点以上を獲得していても単位不認定とする。
【課題に対するフィードバックの方法】
キャリアデザインシートに基づきキャリア形成に対する迷いや悩みなどにアドバイスを行い、自身の将来像を描けるようサポートする
【その他】
Wordを使用する機会が多いためノートパソコンの使用を推奨する。ノートパソコンを所持していなくても受講は可能である。
【欠席・遅刻の取り扱い】
①公認欠席:大学所定の用紙を教員に提出のこと。(部活、大学公認諸活動)
②忌引き欠席:大学所定の用紙を教員に提出のこと。
③病欠:通院を示す書類(当日の病院の領収書、調剤薬局の領収書)が必要。長期療養の場合には診断書が望ましい。
※自宅で具合が悪く寝ていた等の理由は病欠として認められない。
④遅刻:授業の性質上(後からグループに入ることは難しい)20分を過ぎての入室は認めない。ただし、交通機関の乱れ等でやむを得ない場合は認める。その場合は必ず、JRの遅延証明、バスの遅延証明を入手し、証明書に学籍番号、氏名を明記して教員に提出すること。
⑤出欠の記録:毎回、出席カードによる出欠を確認するが、授業開始時刻までに、学生証をカードリーダーにスキャンさせて出席を記録すること。授業開始8分前から記録が可能になる。
1 / ガイダンス 9月26日
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シラバスを説明する
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学外で新たな挑戦に取り組むよう指導する
以下、各講において身に着く力を記載
2 / コミュニケーション力と主体性を身につけるアイスブレイク 10月3日
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クラス全体が一体感を保ちながら授業を進められるように、全員が参加できるアイスブレイクを行う
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キャリアデザインシートに自分が取り組む(取り組んでいる)新しい挑戦について、なぜ取り組もうと思ったのか?どのような能力を身に付けたいのか?などを記載してGWで発表する
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新しい挑戦で経験した出来事をSNSのようにmoodleに投稿してメンバーに公開するオンラインワークショップを開始する
コミュニケーション力、主体性
3 / チームで働く力を身につけるアイスブレイク 10月10日
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チームで協力して達成するアイスブレイクを実施する
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チームで取り組める論理パズルを実施実施する
チームで働く力
4 / 質問する力を身につける他己紹介 10月17日
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ペアで行うアイスブレイクを実施する
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初対面同士がペアを組んで互いにインタビューを行い、他のメンバーに相手を紹介する他己紹介を実施する
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オープンクエスチョン・リピートクエスチョンを活用し自分の知らない自分を他者の力を借りて気づかせることが目的
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インタビュアーは「深堀する質問」ができるよう努力する
質問する力
5 / 自己分析と自己理解Ⅰ 10月24日
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新しい挑戦をmoodleに投稿して、他者からコメントや質問を受け付けると同時に、他者の投稿に対してコメントや質問を投稿する
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他者からのコメントや質問に対して返信することで自己分析を促し、自己理解を深めることに役立てる
考え抜く力、まとめる力、発表する力
6 / ダレヒト会議Ⅰ 10月31日
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一人一人が将来や就活の不安・悩みを発表し、全員がその人に寄り添って解消・解決する方法をGWで話し合う(誰一人取り残さない会議=ダレヒト会議)
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個別に『不安・お悩み相談シート』に解消・解決方法を記載しながら、不安・悩みの解消に役立てる
傾聴する力、質問する力、考え抜く力、まとめる力、発表する力
7 / ダレヒト会議Ⅱ 11月7日
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グループを再編し、『不安・お悩み相談シート』を互いに見せいながらGWで話し合う
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解消・解決方法に、他者からの新たな視点や考え方、アドバイスを付け加え、更なる不安・悩みの解消に役立てる
傾聴する力、質問する力、考え抜く力、意見する力、発表する力
8 / ダレヒト会議Ⅲ 11月14日
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翌週の卒業生訪問に備えてグループで質問事項をまとめて動画を制作する
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動画には自己紹介と質問を収録し事前に卒業生に確認してもらう
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事前にインタビューした卒業生の映像を放映し、グループとして意見交換したい卒業生を選択する
情報収集力、情報リテラシー
9 / 卒業生に聞いてみよう! 11月21日
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5~6名の卒業生を招聘する
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卒業生一人につき2つのグループと意見交換を行い、様々な悩みや相談に対してアドバイスをしていただく
傾聴する力、質問する力
10 / ダレヒト会議振り返り 11月28日
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各自、「卒業生に聞いてみよう!振り返りシート」に卒業生から学んだことや自分に起こった心構えの変化などを記載して、メンバー全員に発表する
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グループを再編して他のメンバー同士で振り返りシートの内容を発表する
まとめる力、発表する力
11 / 自己分析と自己理解Ⅱ 12月5日
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再度、新しい挑戦をmoodleに投稿して、他者からコメントや質問を受け付けると同時に、他者の投稿に対してコメントや質問を投稿する
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自己分析と自己理解を深めて、やりたいことの発見に繋げられることを期待して、今回でオンラインワークショップを終了する
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新しい挑戦のエピソードをキャリアデザインシートに記載してガクチカを作成する準備を行う
考え抜く力、質問する力、まとめる力、発表する力
12 / ライフプランを考えよう 12月12日
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新しい挑戦を通じて見つけたやりたいことを具体化して、それを実現するためにいつまでに何をすべきか?を考えてライフプランを作成する
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5年後までに、やりたいことの何%まで達成できているかを想像し、その時のライフスタイルや仕事は自分の価値観に合致しているか?自分の好きなことはできているか?自分の得意なことを仕事に生かしているか?などをキャリアデザインシートに記載する
考え抜く力、まとめる力
13 / ライフプランを発表しよう 12月19日
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5年後の自分の姿を発表する
まとめる力、発表する力
14 / ガクチカを作成する 1月9日
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キャリアデザインシートからガクチカを作成する
まとめる力
15 / 総括と振り返り 1月16日
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講師と受講生で半年間を振り返り改善点を話し合う受講生から将来や就活に関する質問を受け付け回答する